THE BLACK CROWES 『LOST CROWES』

Lost Crowes
まずは、こんな素晴らしい音楽がリリースされずにお蔵入りするという事実に改めて驚く。ショウビズの難しさ。不思議さ。愚かさ。やっと(公式に)陽の目を見たこの2枚組はあまりにも純粋な音楽である。

まずはTALL SESSIONS。1曲目A Conspiracyで始まるのがちょっと嬉しかった。前にも書いたけど自分は1st・2ndをリアルタイムで聴いていなくて初めてCROWESに接したのはAMORICAのときであった。もっと厳密に言えばA Conspiracyを聴いたのが本当の出会い。この曲のようにAMORICAのヴァージョンと大して変わらないアレンジの曲と、かなり異なったアレンジの曲に大別されるね。一番驚いた且つ一番の収穫だったのはDescendingだろうか。AMORICAのラストを飾るこの名曲を、先日Edが脱退したときに「自分のなかでは彼のベストプレイ」と評したが、このヴァージョンはサビのアレンジがかなり違う。でも、これも名曲だ。すげーイイ。そして、やはりEdのピアノが光っている。改めて確信する。この曲は彼のベストだ。余談ながらAMORICAにもちょこっと参加してたAndy Sturmerは本セッションではもっと多く参加してる模様。まあ、耳では確認出来なかったが。やっぱJack Joseph Puig繋がり?

そしてBAND SESSIONS。TALLがソングリストとしてもAMORICAに直結してるのに対し、こちらはBY YOUR SIDEに直結する曲はほとんどない。By Your Sideの原型であるIf It Ever Stops Rainingと先日買ったBy Your Sideのシングルに入ってたPeace Anywayだけじゃないかな。実際、サウンドのほうもBY YOUR SIDEに全然似てない。まあ、そんだけKevin Shirleyの個性は強烈ということか。でも、このBAND SESSIONSも強烈だ。

とにかく素晴らしい。この音源を聴けたということに素直に感謝。