SHUGGIE OTIS @ Billboard LIVE TOKYO

これは奇跡としか言いようがないよね。事件どころの話じゃないと思う。42年前に来日してるらしいけど、それは父親Johnny Otisのメンバーとしての帯同で、しかも回ったのは米軍基地だったらしいから、今回が初来日と言い切ってしまっていいのだろう。なんで、奇跡かと言うと、70年代まででほぼ止まってるんだよな、この人のキャリアって。ご近影すら不明だったんだもん。チケットの発売時はアー写もNOW PRINTINGになってたんだけど、しばらくしたら発表されたんだよね、ご近影らしきアー写が。でも、それを見てもそれが本人なのかどうかが判別できない。ブランクが大きすぎてわからない。だから、奇跡としか言いようがない。
だもんで、定刻になってバンドが登場しても、本人がステージ中央に着くまで、どの人が本人なのかわからないという。ww なに、この状況。で、ステージ中央に陣取ったのは、上記のご近影らしきアー写の人ともさらに違うような。よりほっそりしていて。衣装も印象的だったな。今回のバンドは本人含めて8人編成。ホーンが3人もいて嬉しい限り。しかも、そのうちの1名がマルチプレーヤーでフルートも吹く。フルートありって嬉しいな。1曲目はいきなりの「Inspiration Information」だったな。この時点では歌もギターも弱い印象を受けたんだけど、でも、この奇跡の状況を前に「それはそれでいいじゃないか」と思ってた。40年の時を超えてナマで聴けるってだけで。でも、曲をこなすごとに歌もギターもどんどん冴えてきたな。どうしても、ひとつのジャンルに押し込めなきゃいけないとしたら、この人はSOULの棚に並べることになるんだろうけど。でも、曲によって一流のBLUESであり、一流のROCKであり、一流のFUNKなんだよな。HendrixにもBeckにもSlyにもなれちゃうような変幻自在のステージ。バンドも最高だったな。激アツだった。後で調べてわかったんだけど、セカンドギタリストは息子で、ドラムは弟なんだって。完全無欠の音楽一家だわ。アンコール1曲目に演った「Strawberry Letter 23」はもちろん最高だったけど、最後の最後に演ったFUNKが最高中の最高だった。トランペットのおっちゃんがノセ上手で、どう考えても年齢層の高かったオーディエンスを総立ち状態にさせたからね。あんな踊れて終わるとは夢にも思わなかったわ。


とにかく、最高のライヴでした。ヘタしたら、2013年のベストライヴ決まっちゃったかも、とさえ思う。ま、ちょっと気が早いけど。