Brian Jackson The Music of Gil Scott-Heron & Brian Jackson @ Billboard LIVE TOKYO

観てきた。客入りはかなり少なかったんじゃないかな。オレは入場番号1番だったわ。Billboard LIVEには10年ぐらい行ってるけど、1番を取れちゃったのは初めてだもんなあ。いつもだったら混み合ってる開場前のロビーも全然混んでなかったしね。やっぱり知名度的に弱い? Gil Scott-Heronがいるならともかく、相方のBrian Jacksonだけじゃ知名度低い? いや、でもね、結論を言うと、めっっっっっちゃ素晴らしいライヴだったわ。


近年のBrian Jacksonが実に精力的に活動していること、オレは今回初めて知ったんだけど、完全に現役感バリバリの人だったわ。連れてきたバンドメンバーもみんな素晴らしかったなあ。


「Offering」で始まったライヴは最初から最後までずーっと素晴らしかったんだけど、勝因は2つあると思う。
ひとつはやっぱり楽曲。GilとBrianが残した楽曲の数々ってホントに名曲揃いでさ。たとえ「The Bottle」しか名曲がなかったとしても、Soul史に名を残していたはずだけど、実際には「The Bottle」以外にも山ほど名曲があるわけでね。時間的制約により、そのうちのほんの一部しかセットリストには登場しなかったわけだが、必然的に全曲最高っていうセットリストになるよね、そりゃ。マジな話、全曲がハイライトだったよ。
そして、もうひとつはBrianの歌声。オレはGil Scott-Heronの声が大好きでね。世界一クールな歌声だと思うわ。だからこそ、そのGilの不在が「ヴォーカルのことが不安材料になるのかなあ」っていう予測につながっちゃってたんだけど。でも、実際にはBrian Jacksonの歌声ホントに素晴らしかったんだよ。GilとBrian、若干声質は似てるのかもな。歌心あふれる歌で素晴らしかった。全曲素晴らしかったけど、特に顕著だったのはやっぱり、Brian以外のメンバーがハケてひとりだけでアコースティックピアノで弾き語りした「Pieces Of A Man」だなあ。染みたわあ。お客さんのすすり泣く声が聞こえてきたほどの名演。


今回のライヴは1曲ごとに丁寧なMCをはさむスタイルで進行。GilとBrianがどんな想いを込めてそれぞれの楽曲を作ったのかなどを説明してた。Gilのことは「世界最高の詩人だった」と評してたわ。「Guerilla」という曲をプレイする前のMCでは、MIDNIGHT BAND時代の諸作のアートワークに描かれたゴリラのマスコットについて言及をしてたっぽい。しかしながら、オレの英語力では何て言ってたのか聴き取れず。。。 何て言ってたんだろ???


あと、今回の来日メンバーの布陣が発表になったとき、Brian本人の担当パートのところにヴォーカルとキーボードしか書いてなくて「えっ、フルートはプレイしないの?フルートなしのアレンジにしちゃうの?」って思ったんだけど、実際には用意されてたよ、フルート。アコースティックピアノの上に隠して置いてあったフルートをBrianがサッと構えた途端、オーディエンスからは歓声が。そうだよねえ、フルートの音色聴きたいよねえ。なんてクールな響きなんだろ、あのフルート。めっちゃ良かったわ。


アンコールはモチのロンで「The Bottle」だった。カッコ良すぎて仰天したわよ。
いやー、ホントに素晴らしかったな。想像のはるか上をいく素晴らしさだった。冒頭にも書いたように客入りは少なかったし、予想どおり年齢層高めだったけど、若い人が聴いても決して損しない音楽だよね。だって、1ミリも古臭くなってないもん。凄い。

  1. Offering
  2. Lady Day And John Coltrane
  3. Save The Children
  4. Home Is Where The Hatred Is
  5. Pieces Of A Man
  6. Guerilla
  7. Winter In America
  8. It's Your World

 encore

  1. The Bottle