<Albums>
1.鉄アレイ 『IV』2.D'ANGELO AND THE VANGUARD 『BLACK MESSIAH』
3.ゲスの極み乙女。 『魅力がすごいよ』
4.FORWARD 『AGAINST THEIR INSANITY』
5.AC/DC 『ROCK OR BUST』
6.311 『STEREOLITHIC』
7.RICH ROBINSON 『THE CEASELESS SIGHT』
8.RAUL MIDON 『DON'T HESITATE』
9.赤い公園 『猛烈リトミック』
10.COMMON 『NOBODY'S SMILING』
多分2014年は新譜の購入枚数が少なかったのかな、自分のなかで。数ある候補のなかから絞りに絞って落ち着いた結果というわけではないね、今回のランキングは。実際、上半期は自分にとって目ぼしい作品があまりリリースされていなかった印象。そしたら、年末にラッシュがやってきた感じだけどね。
まずは鉄アレイ。16年ぶりのアルバムってことで、個人的にはフルアルバムをリアルタイムで購入するのはこれが初めて。『III』はどの作品だったんだろ、という疑問はさておき、これは文句なく鉄アレイの最高傑作でしょう。楽曲、詞、演奏、録音、すべてが完璧。
続いて、D'ANGELO。こちらは14年ぶり(ほぼ15年ぶり)。このブログにも何回か書いたけど、オレには『VOODOO』を手放した過去があるんだよね。理解できずに。今では買い直したわけだけど、でも、まあ、おそらく、あの作品の半分も理解できてないと思うよ、今でも。だから、今回の作品、オレの耳にはどう聴こえるんだろうなあ、って少し身構えてたとこはあるんだけれど。でも、実際聴いてみたらすごく聴きやすかったね。そのことが自分にとっては意外だったな。実際に『VOODOO』より優れているか劣っているかなんてことはどうでもいいことであって。クオリティーの高い作品でカムバックしたこと自体が素晴らしいなと。
ゲス乙女のアルバムは『魅力がすごいよ』というタイトル。オレがこの作品を評するとしたら「ポップネスがすごいよ」だな、絶対に。捨て曲なしで全曲が極上ポップ。改めて、ポップとは偉大なり、だ。
次にFORWARDの新作。兄貴分の鉄アレイが16年ぶりだったのに対し、こちらは短めのインターバルで出てきたね。その間にTTさんが抜けて4人体制になったようで、その結果「よりハードコア度が増した」という彼らの弁に間違いはないなという印象。ただ、個人的には2年前の総括で堂々の1位に選んだ前作の、味わい深いパンクロックの要素がとても気に入っていたのでね。それに、今回はフルアルバムというより12" EPという位置づけだったりもするので、ここはやっぱり兄貴分鉄アレイのほうに軍配かなと。
次、AC/DC。前にも買いたことがあるけど、オレは元々AC/DCが好きじゃなかった。まあ、苦手だったんだね。そんなこともあって、実はリアルタイムでアルバムを買うのは今回が初めて。で、内容。会心の一枚だと思ったね。一枚のアルバムのなかに「ROCK」って言葉が入った曲が4曲も。気持ちがいいほどの潔さ。そして、2本のギターが寄り添ったインナーの写真。グっとくる。。。
3年ぶりのアルバムを出した311を6位に。前作はまさかの8曲入りで「ホントにフルアルバム?」って印象だったんだけど、今回はしっかり15曲入り。まあ、正直な話、その中間がいいのにって思っちゃう。今回はやや長すぎるかな。会心作だった『UPLIFTER』とかは楽曲が最高なので長くても問題なかったけど、今回は削れた曲もあったんじゃないかなあと。実際、もうちょっと焦点を絞ればアルバム全体の印象も違ったんじゃないかな。まあ、オレは好きだけどね。10曲目の「Simple True」が大好きだよ。
次にRich Robinsonのソロ3作目を挙げておこうか。前作は出たことすら知らなくてリアルタイムでは聴いてないんだよね。リアルタイムで聴いたのは1作目以来ちょうど10年ぶりだったんだな。まあ、本来はCROWESの新作をこそ聴きたいわけだけど。でも、今となっては、これを聴くしかないんだよな。正直、ChrisのBROTHERHOOD名義作はさっぱり理解できない。そういうオレにとっては、このRichのアルバムは実に誠実なアルバムだ。
わりと久しぶりのアルバムだったのはRaul Midon。いいんじゃないかな、今回。さすがに名作1stに肩を並べると言うつもりはないけど、2nd以降では今回が最高だと思うな。思えば、2ndと3rdはポップスに軸足を置き過ぎていたのかもしれない。そのこと自体が悪いわけでは決してないけれどね。でも、今回の作品ぐらいのバランス感がRaulの音楽活動には最も適しているようにも思える。そして、今回、録音が大変素晴らしいことも特筆もの。
お次は赤い公園の2ndアルバム。去年の頭に初めてライヴを観て感銘を受けたわけだけど。そのときの印象からすれば随分ポップに振り切ったアルバムだけれどね。オレはそれを全然悪いことだとは思わない。リリース後のライヴも観に行ったけど良かったしね。楽曲が充実してる。
COMMONの前作は総括でもかなり上位に挙げたよなーと思いつつ。でも、新作はこの位置かなあ。前作同様NO I.D.プロデュースではあるけど、まるで違う作風。夢見ることも信じることもできないのが今のChicagoなのか。徹底的に暗いアルバムで、音楽的にも芸術的にも何ひとつ間違っていないんだろうけど、個人的なヘヴィロテにはならなかったなあ。
<Tunes>
1.DAVID BOWIE 「Sue (Or In A Season Of Crime)」2.DISCHARMING MAN 「合い鍵をあげる」
3.DISCHARMING MAN 「empty boy」
4.岸谷香 「Romantic Warriors」
5.JAJOUKA 「Dry」
アルバム部門との被りはなしの方針で選んでみた。まず、Bowieの新曲。3枚組ベスト盤の冒頭を飾る一曲。というより、シングルとしてリリースされたということのほうが重要かな。残念ながら、オレはそのシングルは手に入れてないのだけど。結局『THE NEXT DAY』を会心作としてここに挙げられなかったのに対し、今回のこの曲は文句なく会心の一曲としてここに書けるということが嬉しい。実際、文句なくカッコイイもん。こういうパフォーマンスをライヴで観てみたい気もする。
次にDISCHARMING MANの楽曲を2曲続けて挙げることにしよう。リリースの順番とは逆になるけど、dOPPOとのスプリット作に収められた「合い鍵をあげる」のほうを上位とする。6月のFEVERでのライヴ時にもこの曲を演っていて聴いてはいたんだけどね。改めて素晴らしい曲だなあ。現編成の充実ぶりが如実に出ている。で、次に「empty boy」。今振り返ればdOPPOとのスプリット作ほどの充実ぶりはないかもしれないけど、久々の音源が聴けたことと初のアナログリリースってことが本当に嬉しかったね。
さて、お次は香ちゃんの新曲だ。プリプリの再結成フィーバーの余熱なのか、2013年以降は全然ライヴ観られなかったんだけどさ。そのころからライヴでは披露されていたらしい「Romantic Warriors」が満を持してのCD化。会心の一曲だと思うね。素晴らしい。この勢いを持ったフルアルバムを次は期待しちゃうね。
最後にJAJOUKAの新曲を挙げておくか。このバンドの活動は本当に困難の連続だと思う。昨年の総括で前作シングル「JOY」を文句なしの1位に選んだんだけど。その後、捨蔵氏が脱退して3人編成に。今回のこの曲に関しては、3人にしては大健闘していると思うしカッコイイんだけどね。2015年になって、さらにベースのTomoさんも抜ける事態に。。。 どうなりますやらと思ってたら、イサさん復帰?! じゃあ、今後に期待で!
<Live Performance>
1.JOHN McLAUGHLIN AND THE 4TH DIMENSION @ Blue Note TOKYO 3/242.STIFF LITTLE FINGERS @ 吉祥寺SEATA 3/8
3.宮武BONES @ TSUTAYA O-nest 8/2
4.DOWN @ さいたまスーパーアリーナ 10/18
5.CANDI STATON @ Billboard LIVE TOKYO 10/5
次点:PE'Z、BRUTAL TRUTH、MANOWAR
正直、この部門はあんまり充実してなかったのかな、自分にとって。今振り返ってみると、そんな印象。McLAUGHLINとSLFは最高に素晴らしかったんだけど、そんな素晴らしい公演が2014年の前半に集中したわりに、その後があんま続かなかった印象で。
個々のライヴに関してはすでに書いたとおりなんだけど、Candi Statonだけはライヴレポート書いてないのな。2012年の来日公演以来2度目だけども、今回のほうが良かったよな。それは純粋にタイミングの問題なんだろうけどね。なんといっても『黄金のメロディ マッスル・ショールズ』の日本公開が実現した後だったからさ。バンドの演奏も素晴らしかったし、文句なしのステージだったよ。