迷子の晩餐VOL.9 @ 下北沢SHELTER

KIWIROLL企画、今回はw/ ENVY、MY CHORD。


最初はENVYから。ENVY観るのは実に11ヶ月ぶりである。新作の曲(タイトル忘れた)と「覚醒する瞳」と「狂い記せ」と「灰に残る意志」の4曲を披露。
しっかし、ENVYの集客力は相変わらず凄い。KIWIROLL自身の集客力もかなり高まってきているなかで対バンがENVYなもんだから、そりゃあもう超が付くほどの満員御礼だ。身動き取れず。後ろのほうで観てたからほとんどステージは見えなかったが、今回は珍しく割とMCに割く時間が多かった。再来週からUKツアーに出るらしいが、正直、TETSUさん達自身の手にも余るほどのトコロまで来ちゃってるそうだ、今のENVYは。フツーにハードコアバンドとして活動していくうえで一生縁のないであろうことにも巻き込まれていく状況のことを述べているのだと思う。しかし、それはやはり彼らの生み出す音楽があまりにも素晴らしいがゆえの必然なのだろう。このまま行き着くところまで行き着くだろうENVYをファンとしてもしかと見届けたいと思った。
ラスト「灰に残る意志」の前にはCarnival Of Dark Split菅野氏のことに触れ、この曲の誕生のいきさつを説明。12分を超える大作なわけだが、氏の訃報が入った後、わずか30分ほどで書き上げてしまったそうだ。アレンジも雑なほうだと本人達も言っていたし、そう言われると確かにそうかもしれないが、それでも(感情から生まれる)音楽の持つ力というのは凄いと改めて思ってしまう。大満足のパフォーマンスだった。
にしても、「狂い記せ」は大名曲やね。


MY CHORDは一番前の一番横という位置から観たため、ステージは全く見えなかったのだが、音的には僕の好きなカンジだった。ただ、まあ、ヴォーカルはちょっと取っ付き難い気がした。英語詞だと思うが、やはり慣れるのに時間を要するものなのかもしれない。


ラストはKIWIROLL。この日はレコ発全国ツアーの最終日なのだが、メンバー的には先週の札幌でファイナルを迎え、このSHELTER公演はエクストラショウという位置付けなのかもしれない。実際、最終日だということには触れていなかった。実際、先週の札幌凱旋公演は本当に大きな意味を持つものだったのだと思う。僕も観に行ったが大変に素晴らしかった。
で、今回は久しぶりに「さよならさ」を演った。久しぶりだったので、とても嬉しかった。アンコールには2回応え「紡いだカーテン」と「バカネジ」を演奏した。僕は「紡いだカーテン」が大好きだ。ツアー前半ではあまり演奏していなかった曲なので、最近よく演ってくれるようになって大変嬉しい。個人的にはアルバムで一番好きな曲かもしれないな。「・・・ ありふれた日常から逸脱するプロセスだけは計り知れなくも膨大な勇気と欺瞞が必要だから そのなかで生きていくんだ消し去りたいものの全てと後ろ向きで歩いていけば消えてしまうよりマシだってことを (同曲歌詞より)」という詞にヤラれ続けている。自分というものを確信出来ない僕にとっては大変に心強いメッセージである。
「Your Way」の前にはMCで同曲が「灰に残る意志」同様、菅野氏に捧げられたものであることが説明された。知らなかった。こんなに綺麗なバラードなのに何故にこんなにも力強いのだろうと思っていた(ナオキさんのドラムが強力)が、そういうことだったのか。少し納得した次第である。
1月から始まった「その青写真」リリースツアー。僕は5回観に行ったが、その間にもどんどんKIWIROLLは素晴らしくなっていったと思う。その有終を札幌で観ることが出来て本当に幸せだった。