白い暴動

観てきた。午前中の1回しか上映がないんでね、もっとガラ空きかなと思ったんだけど。想像してたより客入りはあったな。


素晴らしい作品だったな。組織としてのROCK AGAINST RACISMとバンド達との関係性。利害関係が一致するから表面的に組んでいるというのではなくて、すごく密接に結びついている。ROCK AGAINST RACISMのメンバーはバンドのことをちゃんと見てて、そのうえでどうコミットするか、どう訴えるかを考えてる。一方で、バンドのほうも詩作の面でちゃんと描くべきことを描いてる。映画ラストのデモ行進とライヴ演奏、グっときたな。カルチャーでつながるということ。カルチャーで戦うということ。すごく大事だ。この国ではその土壌が弱すぎるけど、どんどん変わっていったらいい。


音楽的には、CLASH以外のこと、まったく知らなかったんで、この機会に是非聴いてみたいと思った。どのバンドもすごく良さそうだった。






で、件のClaptonとBowieの件は、映画のオープニングに出てくる。むしろ、Claptonの発言が直接的にROCK AGAINST RACISM立ち上げの契機となったそうな。
オレ個人は、BowieのHitler傾倒のエピソードは聞いたことがあったけど、そのこととファシズム肯定的発言とは関係あるのだろうかと思って、色々調べてみたかったんだけど。検索しても、あんまいいソースが出てこなかったわ。
本作の監督のインタビューがあったけど、そこでは

ボウイのドキュメンタリーも監督したことがあるシャー監督は「当時の世相に流されていたのでは」と推測する。

って考察されてた。
一方、「一時的にHitler傾倒だった」のではなく、『HUNKY DORY』のころから兆候があったのだとする記事も見つけた。ちょっと、オレの英語力では「Quicksand」や「Song For Bob Dylan」の歌詞を読み解いた先にNazi信奉の萌芽があるのか否かはわかんないけどね。このへんの曲の歌詞、超難解だから。