2021年総括 その1

<Albums>

1.GAUZE『言いたかねえけど目糞鼻糞』
【送料無料】 Gauze ガーゼ / 言いたかねえけど目糞鼻糞 【CD】
こないだMETALLICAの40周年記念ライヴの配信を観たわけだけど。GAUZEも同じ結成40年。しかも音楽性の激しさ(≒体感スピード)でMETALLICAの上をいくわけで。偉大すぎて言葉で言い表せない。今回もブレずに全10曲15分未満。聴けたこと自体に感謝。
ところで、秋口にアナログ出るって話はその後どーなった???


2.LITTLE SIMZ 『SOMETIMES I MIGHT BE INTROVERT』
Sometimes I Might Be Introvert [解説・歌詞対訳 / 国内盤] (BRC674)
Little Simzは『GREY AREA』リリースのタイミングで存在を知って、そこからコンスタントに聴いてるのだけど、今回この一枚は決定的だなあ。彼女のキャリアにおける決定打であると同時に2021年の音楽シーン全体における決定打にもなってる。『DONDA』と同じころにリリースされたけど、あっちが賛否両論渦巻かせてるのを横目に、このアルバムは賞賛の嵐を巻き起こしていたのが印象的。60分超えの作品ではあるけど、聴かせる構成になってて何度聴いても味わい深い。


3.THE WiLDHEARTS 『21ST CENTURY LOVE SONGS』
21ST CENTURY LOVE SONGS
リアルタイムでWiLDHEARTSの新譜を買うのはどれぐらいぶりだろう。ヘタしたら20年ぶりぐらい?
前作もかなり良かったと思うし、衝撃の2019年の来日公演も素晴らしかったからね、期待値は比較的高かったとはいえ、まさかここまでとは。徹頭徹尾ギターオリエンテッドな、リフオリエンテッドな一枚で痛快そのもの。
買ったのは日本盤なんだけど、ライナーの代わりにCJのインタビューが載ってたね。しかも、インタビュアーがSIGH未来さんだから、BAD BRAINSとかDESCENDENTSとかハードコア方面にまで話が及んで嬉しい限りだわ。
今後の日本での活動どうなるかね。まあ、手を挙げてくれる人はいるかな。そう遠くない将来にライヴ観たいね。もちろん、このアルバムの曲をガンガン演ってほしいね。


4.SILK SONIC 『AN EVENING WITH SILK SONIC』
AN EVENING WITH SILK SONIC
最初に「Leave The Door Open」のMVが公開された時点で勝負アリってカンジだったな。その後、アルバムは2022年に延期って報道が出て、個人的にはそれも納得してたんだけどね。だって、2021年のアルバム部門はもう十分渋滞してるでしょ、名盤たちで。でも、急転直下11月に出ることになって、蓋を開けてみたら実質8曲しか入ってなかったけどね。これだけのハイクオリティだったら、もちろんケチをつける気にはならないわ。ひたすらサイコー。


5.ARLO PARKS 『COLLAPSED IN SUNBEAMS』
Collapsed in Sunbeams
本質的には詩人でありSSWであり、っていう言われ方をしてて、実際そのとおりだと思う(つまり「言葉の人」)んだけども、そのうえでサウンド面がやっぱり「今のUK」ど真ん中なんだろうね。サウンド面への本人によるインプットがどの程度なのか正直オレは知らないのだけど。でも、ホントいい曲ばかりだし、全面的に信頼して良さそう。今後の展開も楽しみだし、是非ライヴも観てみたい。


6.DOWN BY LAW 『LONELY TOWN』
Lonely Town
いつも言うようにハズレはない、DOWN BY LAWに関しては。今回もいい曲だらけだし、速い曲もあって嬉しい限り。
録音の問題なのか、マスタリングの問題なのか、シンバルの音だけ異様に悪く感じるのが玉にキズ。


7.CLEO SOL 『MOTHER』
Mother
Little Simzに続き、こちらもInfloワークス。前作は購入しなかったけど、ストリーミングではちょくちょく聴いてた。でも、今回のアルバムは飛躍的に素晴らしいね。なんちゅークオリティなのよっていう楽曲群。今年の1位に挙げる人がいるのもうなずけるし、ヴァイナルを家宝にするって人がいるのもうなずける。それぐらいの名盤。


8.CHEAP TRICK 『IN ANOTHER WORLD』
IN ANOTHER WORLD
まあ、前々作と前作よりもイイのは確かだよね。つまりは、Bun E.が抜けてDaxxが入って以降の体制では一番の傑作ということになる。クオリティの高い楽曲を揃えてるなあって思うし、Rickのギターが素晴らしい。野中規雄さんも書いてたけど、「Another World (Reprise)」にて本編は終わりで後の2曲はボーナストラックっていう捉え方が正解やな。実際、オレはそういうふうに扱って、そういうふうに聴いてた。


9.COMMON 『A BEAUTIFUL REVOLUTION PT 2』
A Beautiful Revolution Pt 2 [CD]
PT.1のほうは2020年に出たけど、フィジカルは2021年になってから出たんで、オレにとってはPT.1も2021年の作品なんだけど、でも、これはPT.2の圧勝やな。比べるまでもなく圧勝。って考えると、こういうふうにEPシリーズ的な印象の出し方じゃなくて、純然たる新作として本作を出してほしかった気もしてくる。
Karriem Rigginsサイコーだね。で、それ込みの話だと思うんだけど、音がすごく良くて。絶対フィジカルで聴くべきだよ、コレ。


10.black midi 『CAVALCADE』
Cavalcade [解説・歌詞対訳 / ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] (RT0212CDJP)
かえすがえすも9月の来日が実現しなかったことが悔やまれるよなあ。あれ実現してれば、このアルバムに対する評価も違ってただろうなとも思うので。やっぱ、今回のアルバム、かなりの情報量が含まれてると思うんだけど、オレの耳ではすべてを捉え切れてない(消化できてない)はずでね。ライヴを観ることで「ああ、こういうことだったんだあ」とか「こういうふうに鳴らされるのかあ」とか、そういう「答え合わせ」をしたかったのは事実なんだよなあ。
ま、来日公演は中止ではなく延期なので、そう遠くない将来に実現するのを楽しみにしておきましょか。(って言ってるうちに、次のアルバムがポンって出てきそうだよなw)


次点:GRAPEVINE、FACE TO FACE、HIATUS KAIYOTE、DOS MONOS、KID FRESINO
あんなに楽しみにしてたHIATUS KAIYOTEをベスト10に入れなかったことに自分でもビックリしてる。まあ、今回の作品、彼らの最高傑作なのは間違いないのだろうけどね。オレはやっぱ圧倒的にポップだった前作のほうが好きやなあ。異常なまでにポップだったよね、前作。
あと、GRAPEVINEも。リリースされたときはベスト10確実って思ったのに、なんなら心のなかでガッツポーズまでしたのに。まあ、そんだけ、2021年は大豊作だったってことよね。
2022年も豊作になることでしょう。とりあえず、近い将来で2月に多くのリリースがあるみたい。Hikkiでしょ、Mary姐さんでしょ、SUPERCHUNKでしょ、Paul Draperでしょ、VOIVODでしょ、、、多すぎない?w
絶対出ると思われていたKendrick Lamarは出なかったね。2022年こそ出るのかな。あとはもちろんMAXWELLの3部作の最終作。本命中の本命。