迷子の晩餐 Vol.12 @ 札幌ベッシーホール

12月3日。最後の迷子の晩餐。最初で最後のワンマンライヴ。そして解散ライヴ。この日を迎えてしまった。ベッシーホールの地図を書き写し*1忘れてきて焦る。文字どおり迷子。電話したら、割とわかりやすい位置にあると判明。なんだ、もっと恐いトコにあんのかと勝手に想像してた。地下に降りていくと予想どおり割と広めのハコ。アウターを脱いで前方右*2に陣取る。東京のライヴでよく見かける顔もチラホラ。そりゃそーだよな。最後だもんな。


19時20分。20分遅れでKIWIROLL登場。1曲目から2曲目の流れはいつもどおり。「YES MEANS NO」はいい曲だなあ。やっぱNaokiさんが凄い。KIWIROLLのライヴがどんどん凄くなっていったのはNaokiさんのドラムがどんどん凄くなっていったからかな、と今思っている。「レモン」は燃えたなあー。こないだは初めて聴けた感動ってのがあったけど、今回は『4count』*3で予習済みだもんね。超燃えた。もちろん蝦名さんも燃えたみたいで早速フロアへ。こないだは史上初「床に落ちない蝦名さん」が実現したが、今回はやっぱ床へ。まあ、そのほうが「らしさ」かな。曲終わった後「降りるの早すぎた」とポツリ。で、「etc」が炸裂。うわあ、最後の最後で初めて聴けた、この曲。超嬉しかった。「自分がわからない 全てはそこにある」ってトコの歌詞が大好きだ。この後、「戻ります」と言ってステージに上がっていく巨体。最後の最後まで飾らない実直な感情表現ゆえの不器用なステージ進行だったなあ。でも、観てる側も真に音楽を愛してるからこそ、それでいいんだよってカンジだったなあ、と思った。


「永遠」ではやっとSHELTERラストのときと同じ熱気が生まれた。とグっと体温も上がったところで「月のまぶた」を演ってくれた。この日聴きたいと願っていた曲のうちのひとつだ。正直、この解散ライヴは泣かずに終えられてもおかしくなかったし、泣いちゃったとしてもおかしくはなかった。そんなふうに思ってた。でもねえ、こんだけ(自分自身が)感情移入した曲を演られたらやっぱりダメだったよ。「どうして 削らされて 何も伝わらない 想いが伝わらないよ」のラストパートに入るや、ぶわーーーっとキちゃって涙止まんなかった。実際、この曲がリリースされたころ(そんなに昔じゃないが)は毎回のライヴで泣いてたしね。あの感情がやっぱり蘇っちゃった プラス もうこれで最後なんだという思いがもうどうしようもなくなってた。で、MC*4をはさんだもののミニアルバムと同じ流れで「冷たい感触」へ。いや、もう、僕は完全にダメだった。悲しくて辛くて。もう口を開いて歌詞をなぞることすら辛かった。顔を上げて、歌う蝦名さんを見上げることすらも。今年1年間で一番泣いたわ、間違いなく。そして涙の乾くスピード*5も考慮してくれず「バカネジ」へ。まだ泣かす気ですか、ってカンジの名曲オンパレードぶりに流石ラストライヴと感じずにはおれなかった。地元ファンの力強い「カ・ケ・テ・イ・ク」の拳振り上げでやっとポジティヴな気持ちを取り戻すことが出来た。


そしてKIWIROLL最後の作品「White」。こないだも書いたけど、ライヴでの演奏が映像作品化されるのを願うばかりだ。この曲もやっぱりNaokiさんがあまりに凄くて目が釘付けになった。蝦名さんに「Naoki、しゃべるか」とマイクを持たされた*6ときのあのハニカミぶりとは完全に別人の鬼の形相で叩くNaokiさんに大コーフン(っていうか、恐いよね)。新バンドのライヴも絶対チェックしに行こうと思う。とりあえず、ここで本編終了。去っていくオグさんが「ちょっと着替えてきます。今日は(アンコール)3回やるから。」と宣言。


真っ先に着替えて出てきたオグさんは新バンドSLOTH LOVE CHUNKSのTシャツ*7で登場。「記憶の果て」で始まったアンコール第1幕。次に続いたのは「夕焼け禁止」!!!嬉しすぎ。聴きたいと願っていた曲をまたしても演ってくれたのだ。ライヴで聴くの初めてなんで最初の7秒ぐらい何の曲演ってんのかわかんなかった。でも、ホント素晴らしい演奏だったし、素晴らしい歌だった。究極的に胸キュンだった。続いてアンコール第2幕。「心象」もかなりグっとキたなー。「ベクトル」ではオーディエンスみんなで協力して蝦名さんを支えながら「耳が聞こえるか!」の絶唱を聴く。そして第3幕。ここでは「存在」「スクイズ」を披露。いやー、なんかもう聴きたい曲全部聴けちゃったよ、ってな幸福感に包まれた。「スクイズ」はホント名曲。もちろん地元ファンにとっても特別な曲だった模様。「これでホントに最後です」と言って「上の空」の演奏が始まる。ホント燃え尽きたぞ感のある素晴らしい演奏だったと思う。


鳴り止まない拍手のなか、四たび控え室に戻っていくメンバー。でも、まだアンコールを求める声。客電も付かないし、戻ってくるかも。と思ったらホントに戻ってきた。開口一番蝦名さん「いや、そりゃ嬉しいですよ。けど、もう曲ないんすけど、どうすんの。」。ってことで、こっから先はホントのエクストラ。「何が聴きたいっすか?」とリクエストを募る。真っ先に「マイナースレット」の声が挙がったので「マイナースレット」を演ることになったのだが。。。。。こないだと同じくステージ上で即行曲の練習を始めるオグさん。オグさんOKらしくGOサイン。が、サンチェさん、かなり怪しそうとのこと。でも、もうエイ・ヤー!の世界。で、実際かなり破綻した演奏だった。w *8でも、まあ、僕らが求めたものに応えてくれたからこそだよ、うん。あと、「日曜日」と「僕の中」を求める声。「日曜日」はホントに演奏NGだったらしく、「僕の中」でハジける。もう、ここまで来たら、練習してない曲だから破綻してるとかそーゆー問題じゃない。こっちもハジけるまでだ。少なくともオレにとっては素晴らしいもんだったぜ「僕の中」。ちゃんと燃え尽きること出来たと思う。蝦名さん以外の3人がステージを降りて蝦名さんだけがマイクに向かう。最後のMCかなと思いきや、去年9月以来の「日曜日」アカペラ。結局これが最後の曲となった。


全てが終わった後、僕に残ったものは先述のように聴きたい曲全部演ってくれた幸福感ともう観られないんだと自覚した喪失感と叫びまくって流した汗と感じまくって流した涙と。出すもの出し尽くしてくれたんだと思う。素晴らしい解散ライヴだったよ。本当に。良かった。
正直、曲順は全然憶えてないけど、セットリストの紙もらってきたから、この曲順は正確無比。w

  1. YES MEANS NO
  2. 消し去った流星群
  3. もの
  4. さよならさ
  5. レモン
  6. etc
  7. 永遠
  8. 月のまぶた
  9. 冷たい感触
  10. バカネジ
  11. 間違う
  12. Smile for me
  13. White

 〜 encore 1 〜

  1. 記憶の果て
  2. 夕焼け禁止
  3. 1から10

 〜 encore 2 〜

  1. 心象
  2. ベクトル

 〜 encore 3 〜

  1. 存在
  2. なくならないように
  3. スクイズ
  4. 記憶の外
  5. 上の空

 〜 encore 4 〜

  1. マイナースレット
  2. 僕の中
  3. 日曜日(アカペラ)

kiwiroll_final

*1:オレん家はプリンタない

*2:オグさんシフト

*3:会場では現動さん自ら手売り!

*4:前も言ってたけど、東京来て初めてカタチにしたのが「冷たい感触」だって。「この4人でこの曲を作れて良かったです」とのこと。

*5:「心象」だっ

*6:「僕はこのバンドがきっかけでホントに良かったです」とのこと。素晴らしい。

*7:あのTシャツ欲しい。今度ライヴ観に行ったときゲットしたい。

*8:「練習してないKIWIROLLの演奏がどんなにヒドイかわかったでしょ」と蝦名さんちょい逆ギレ気味。w