ビサイド・ボウイ ミック・ロンソンの軌跡

観てきた。面白かったよ。
「盟友デヴィッド・ボウイのナレーション」ってことがウリになってるけど、全編にわたってBowieの声で埋め尽くされているわけではないね。要所要所でBowieのナレーションが差し込まれるってカンジ。


まず、Mick Ronsonの功績について。Spiders From Marsのギタリストっていう側面のみならず、アレンジ面・プロデュース面での活躍が大きかった。ってとこまではオレも認識してたんだけど、オレの認識以上のものだったみたいだね、実際には。Ziggy期の諸作に関しては、「Produced by」っていうクレジットじゃなかったとしても「Co-produced by」っていうクレジットはもらって当然ぐらいの貢献度だったようだ。Lou Reedの『TRANSFORMER』に関しては「(Bowieとの)共同プロデュース」のクレジット付いてるけど、Ronsonのほうが貢献ぶりは大きかったのかもね。このあたりのRonson評をDEF LEPPARDのJoe Elliotが熱っぽく語ってた。そのElliotが言ってたけど、『DIAMOND DOGS』の収録曲はZiggy期のツアーで演奏してたんだって。不勉強な自分は知らなかったわ。


一方、Ronsonの人柄ってことが本作のもうひとつの重要な側面で、実際家族を大切にするいい人だったんだろうね。2012年に観たMOTT THE HOOPLEの映画では、Ronsonは(Ian Hunter以外のメンバーの口から)悪役として語られていて、そのことが気になってたんだけど、本作でもこのことがちょろっと出てくる。MOTT THE HOOPLEとRonsonで所属プロダクションが違うという状態で無理矢理活動してたから、待遇の違う者同士が一緒に仕事してて、そりゃ上手くいかなくて当然ってのが真相みたい。


それにしても、Ronsonの奥さん、綺麗な人だね。2015年と2016年のBowieトリビュート公演にも帯同した娘さんLisa Ronsonがキュートなのも納得。


これは映画とはまったく関係ない話。劇場のロビーにYoshii Lovinsonが提供したというRonsonの衣装が展示してあった。Freddie Mercuryトリビュート公演のハイライトで着てたあの白シャツね。いったいどういう経緯で譲ってもらったんだろうね???