BLACK SABBATH 『MASTER OF REALITY』 (1971)

マスター・オブ・リアリティ
 マニアの間では最高傑作との評価を得ている3rd。いや、マニアに限らず一般レベルで考えても最高傑作扱いなのかな。とにかく凄い人気の『MASTER OF REALITY』。デビュー当時のSABBATHはZEPを引き合いに出されることが多かったらしい(まあ、実際、影響受けてるしね)が、本作リリースで、ZEPパクリ論が高まったらしい。「ZEPの3rdじゃん」 果たして、ZEPの3rdだと言われることが名誉なことではないのか。当時としてはZEPの3rd自体が賛否両論な作品だったので、これは決して名誉なことではなかったらしい。でも、今じゃ70年代ロックを代表する超絶名盤と呼ばれてるわけだけどね。


 SABBATHの本質を悪魔主義的なんたらではなく、Iommi先生の粘っこいリフ(&ドラッグ賞賛的気質)のなかにこそ見出すのであれば、確かに本作は究極だろう。世界中のギタリスト達がこぞって「世界一ヘヴィなリフ」と褒め称えまくる「Sweet Leaf」。Lee Dorianをして「BLACK SABBATHの本質そのもの」と言わしめた「Lord Of This World」。んでもって、それら超ヘヴィなリフのなかに流麗なるメロディを交互に挟み込んだことが本作がZEPの3rd的だと言われている所以なのだ。で、個人的には7曲目「Solitude」。いや、もう、ね、大好き、この曲。前作の「Planet Caravan」で表現した世界観をさらに推し進めたこの曲はあまりにも悲しく寂しい曲だ。Ozzyのヴォーカルが絶品。30年以上にも及ぶOzzy Osbourneのキャリアのなかで、この曲のヴォーカルがベストのテイクと言えるんじゃないかね。オレは本気でそう思う。で、そこから、「Into The Void」に繋ぐわけだが、このリフがまたカッコ良すぎ。たまらんよ、ホント。