こないだのLOUD PARKの会場でもブースを設けてプッシュしてた本作。料金の安いサービスデイの日を狙って観てきた。2週間ぐらいの限定公開だけど、そんなに混んでなかったな。自分自身はCACOPHONYも含めJasonの音源には一切触れたことがない。なので、本当にフラットな気持ちで「これから入門」ぐらいの気持ちで観たんだけどね。作品の構成は大きく前半と後半に分かれていた。本人のALSが発症するまでの前半は彼の輝かしい歩みをまとめたドキュメンタリー。そこには現在のJason本人は一切映らず、周囲の人間から彼がいかに素晴らしいギタリストであり人間であったかが語られる。やはり、印象深いのはMartyによるコメントだろう。
打って変わって後半は、ALS患者となったJasonと彼をサポートする人々の日々が描かれる。生きていくだけでもハードなのに、彼は音楽を創り続けているのだから本当に凄い。聴覚を失った大作曲家や視覚を失ったミュージシャン、音楽を創るうえではそれらの人々よりも過酷なハンデを背負っていると言っても過言ではないようにオレは思う。それでも、諦めることなく創作活動に臨む彼のマインドのあり方に心底畏敬の念を覚える。
そして、本作を通じて伝わってくるJasonの印象と、去年ようやく読んだバイオ本を通じて伝わってくるCliff Burtonの印象とが、自分のなかでは物凄くダブるんだよなあ。成功の階段を凄まじいスピードで駆け上がっても、決しておごることのなかった人間性。そして、音楽の神から愛され、と同時に、別のわけのわからん神から突然嫌われてしまったかのような運命。その2つが自分のなかでピタリと重なったなあ。Jasonにしろ、Cliffにしろ、自分はリアルタイムで聴いたわけではなかったけれど、今からJasonの過去の音源を聴くことにだって大いに意味があるはずだ。是非レコードをゲットしたいと思うね。
あと、これはまったくの余談だけど、deidのマコさんがWINDAに入りたてのころ、毎回のようにCACOPHONYのTeeシャツ着てはったのを思い出すなあ。最近は着てないのかなあ。